サイトが重いとSEOに悪影響?離脱率を下げる速度改善テクニック

カテゴリー: コラム
更新日:2025年7月15日

ウェブサイトの読み込みが遅いとユーザーの直帰率が上がり、検索順位にも悪影響を及ぼすなど、さまざまなデメリットがあります。
Googleの調査では、スマホサイトの表示に3秒以上かかると約53%のユーザーが離脱するというデータがあるようです。

サイトが遅くなる原因は、ソースコードの構造、画像の容量、サーバースペックなど多岐にわたりますが、今回はその中でも低コストで取り組める「画像ファイルの改善による高速化」について紹介します。

方法1:次世代画像形式(WebP/AVIF)への変換

ウェブサイトで使われる画像形式にはさまざまな種類がありますが、写真など色数の多い画像にJPEGやPNGを使うと、ファイルサイズが大きくなりがちです。
そのため、高画質かつ軽量な「次世代画像フォーマット(WebPやAVIF)」にすることで、サイトの表示速度を効果的に改善できます。

以下は、同じ写真の JPEG・WebP・AVIF の比較です。

JPEG(容量:458KB)

WebP(容量:146KB)

AVIF(容量:86KB)

このように、画質に大きな差はない一方で、ファイルサイズには明確な違いがあることがわかります。
特にAVIF形式は、より新しくパフォーマンスに優れた次世代フォーマットであり、2025年現在ではほとんどの主要ブラウザに対応しています。
今後はWeb画像の新たな標準フォーマットとして、さらに普及していくと考えられます。

方法2:画像の可逆圧縮

次に紹介するのは、既存の画像を劣化させずに圧縮する「可逆圧縮」という方法です。
WebPやAVIFほどの軽量化は期待できませんが、拡張子が変わらないため画像をそのまま差し替えるだけで手軽に対応できるというメリットがあります。
サイト全体の画像を一括で最適化したい場合などに、手間をかけずに改善できる方法として有効です。

圧縮前のJPEG(容量:458KB)

圧縮後のJPEG(容量:233KB)

画像形式の変換や圧縮のオススメツール

→Googleが開発した画像圧縮・変換ツール「Squoosh(スクーシュ)」

Squoosh(スクーシュ)は、Googleが開発した画像圧縮・変換ツールです。
前述のWebPやAVIFなど次世代フォーマットへの変換や、可逆圧縮によるファイルサイズの削減を、ウェブブラウザ上で無料・簡単に行うことができます。

まとめ

今回は、画像ファイルの見直しによって手軽にサイト速度を改善する方法をご紹介しました。
WebPやAVIFなどの次世代形式や、劣化のない可逆圧縮などを活用することで、表示速度を上げつつ、画質も保つことが可能です。

もちろん、HTML・CSS・JavaScriptの最適化や、外部ファイルとの通信回数の削減など、より専門的な改修もサイト速度改善において欠かせない重要な工程です。
これらの要素を見直すことで、画像の軽量化だけでは得られない、根本的なパフォーマンス向上が期待できます。

「検索でなかなか上位に出ない」「お問い合わせや購入が増えない」といった悩みがある場合、ページの重さが原因の1つかもしれません。
まずはできるところからサイトの軽量化に取り組むことをおすすめします。